続く不調との闘い Part2
病気になった人が1番に思うのはきっと、
「病気になる前の健康な自分に戻りたい」
ということなんじゃないかなと思います。
「慢性上咽頭炎」という病気を知ったとき、
「私は精神科に通い続けても薬に頼る生活が続くだけで、本当の体調回復は精神科ではできないんじゃないか」と思うようになりました。
慢性上咽頭炎は耳鼻科の領域ですが、「上咽頭」という鼻から最初に通る喉の入り口のところは免疫系の最初の要塞で、細菌やウイルス、ホコリなどが入ってくるとすぐに外に出そうとしたり、細菌やウイルスと闘う場所です。
免疫が弱いと体調を崩しやすくなるし、逆に強すぎると人は自分の身体を攻撃してしまうので、免疫というのは「いい塩梅」が大事なところです。
特に、上咽頭には副交感神経(正確には迷走神経)の分布が多いので、上咽頭に炎症が起きていると自律神経の調節に大きな影響が出てくる、そうです。
前回の記事で、自分が思っていたより多く「自律神経障害」の症状が出ていることをお話しましたが、「自律神経障害≒精神疾患」は脳神経系、循環器系、内分泌系など諸々の検査(全部合わせると3割負担でも結構高額)で異常がなかった時に診断されるもので、自分の苦しんでいる症状を「治す」というより「抑える」薬でなんとかしている、というのが私の印象です。
そして、色々な症状が出ていて検査をしても
「異常ないですよ」
「気にしすぎじゃないですか?」
「自律神経のほうなので精神科の先生に相談してください」
「ストレスが良くないです、運動してください」
と言われるだけで、医者が万能だとは思っていませんが「異常ないって言われるし、この先生も治してくれなかった…」と落ち込むことが多かったです。
「健康な自分=諸症状のない状態」だと私は思っているので、
6月に慢性上咽頭炎と診断されて、ようやく「薬に頼らないで体調を整えるようにしていこう」と、気持ちのシフトができました。
そもそも自律神経は、運動神経と違い自分の意思でコントロールできるものではありません。例えば、熱いものを触ったときに咄嗟に手を引っ込めるけれど、腸や心臓の動きを意図的に止めることはできないということです。
自律神経は大きく分けて2種類あって、「交感神経:脳の活動モード(必要なところに集中的に血流がいくようにしています)」と「副交感神経:脳や体を鎮めるモード(その間に腸が動いたり全身に血液を巡らせます)」です。
ざっくりですが、日中は交感神経が優位になって、夕方から夜にかけて副交感神経が優位になることで、人は日中活動をして、夜眠ることができます。
私はバセドウ病を発症する前、交感神経がずっと優位で夜も眠れないことが多かったです。発症後、自宅療養をしているときは逆に副交感神経がずっと優位で日中でも寝ている(完全に熟睡できているわけではないですが)ことが多く、無気力で動けないことが長く続きました。
私の場合は特に、夜勤のある仕事で生活が不規則だったこと、結婚して環境が急激に変わったこと、忙しさから「休息」をとる時間が取れなかったこと、急な病休でずっと横になっている生活が始まったこと、など生活習慣の乱れが激しく(と言ってもあの環境で生活習慣を整えるなんてムリだったのですが…)、自律神経の調節もうまくいかなくなっていたんだと思います。
一言で「自律神経を整える」と言っても、生活リズムを整えたり、運動習慣をつけたりすることは容易じゃありません。しかも、一人暮らしではないので狭いアパートで自分だけ生活習慣を整えようとしても、相手に影響されてしまいます。
まずは夫の理解を得るところからスタートしました。
次回、絶賛実践中の「自律神経を整える、慢性上咽頭炎の治療」について記載していこうと思います。